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映画【ローリング】ROLLING
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誰もマネ出来ないオリジナルなくだらなさと、
ちょいちょい顔を出す圧倒的な演出力。
あぁん、もっとこの映画に溺れていたい。
冨永さん、待ってたかいがあったよ。 -
ヨーゼフ・ボイスは1950年代に行われたザイデル湖の干拓によって、オランダの地形や水面の面積など大きく変化してしまい、17世紀レンブラントやフェルメールなど巨匠が残した絵画の中に描かれた光はすでに失われたという説を打ち出した。
水戸市内の中心に位置する千波湖とそれに呼応する完成しなかったソーラーパネル。
それらによって水戸の光は果たして変化できたのだろうか。変化を望んでいたのだろうか。
『仁義の墓場』に描かれる「和田組」の石川力夫の出生地である水戸大工町にて繰り広げられる仁義なき群像劇。しかし、水戸という土地が本来持っている不穏な地霊と光そのものを冨永監督は描きだした。主役は水戸の地霊と光に挟まれた「不安」である。
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面白すぎる!コレだよコレ!どうしようもなさすぎる傑作!
いまのどうしようもない日本で偽善的に欠損させられてる、しょーもないアナーキーさとアホ丸出しの愛が濃密で、観てる間じゅう涙が溢れた。 -
「汚れつちまつた悲しみ」を冨永は
まるで中原中也の詩のように軽快におかしく語っていく。
最後は「ホラホラ、これが僕の骨」だと!
この瞬間まで一刻も目が離せない。 -
冨永監督はエッチで可愛いファムファタールを誕生させる天才だ。
それを今作の柳英里紗を観て改めて認識させられた。 -
途方も無く下らないのに、この上なくカッコいい。
つまりは監督デビュー作を完成させたばかりの僕にとっては、 正直、凹むくらい面白い映画だったってこと。
それよりも何よりも声を大にして言いたいのはやっぱり川瀬陽太はサイコーだってこと!
冨永さん、ありがとう。僕も、また一からやり直しです。 -
映画「ローリング」を見て、冨永監督には、絵や音楽、
そういう部分のセンスはもちろんのこと、実は脚本、
そう、物語においても、全然敵わない、
やはり天才なんだな、ってことを改めて感じました。
とても楽しい映画でした。本当に楽しい。
久々に映画を見てテンションがあがり、帰路、口数が減りました。 -
これから迎える新たな”狂騒の20年代”に向けて、
この映画は「金色夜叉」の物語が姿カタチを変えて引き継がれ続けていることを教えてくれる。
なさけなき夜叉たちよ、情けを抱いて飛んでいこう。 -
ローリング最高。
転がったり漂ったりしてる人達をこんなに魅力的に魅せてくれるのは、なんといってもパクチーたっぷり冨永監督のセンスだろう。
そして、今俺が知ってる俳優で寝とられ男をやらせたら川瀬陽太の右にでるものはいない。
俺もやりたい。 - しょーもない人間達が、しょーもない世界で、しょーもなく生きて行く。 しょーもなくたどり着いた果てには、かすかな安らぎが待っていた。
- どこまでも不吉で不遜で不敵さを携えた物語が、軽率かつ軽薄がゆえの軽快さを帯びた俳優たちの佇まいと語り口で、しなやかな回転を繰り返し、発明にも似た転落へと辿り着く。こんな映画を劇場で観たかったんだ。僕も権藤先生の教え子になりたかった。
- 登場人物達が皆とにかく正直に真面目に生きてるのに、何の疑問もなく当たり前に人生をコロコロ転がり落ちていく様が心地よく、その惰性から最後ちょこっと坂を登った様な気がしたラストが爽やかで、さらに権藤を演じる川瀬さんが持ち前のチャーミングさを発揮し映画にかわいらしさをもたらしているような気がしました。